日本留学生フォーラム2012に参加して
日本留学生フォーラム2012に参加して
2012年12月8日、東京お台場の東京国際交流館で、「留学生30万人計画」、「クールジャパン」の推進に向けて日本留学生fフォーラムが、UNISC日本学生会議所の学生団体主催で行われた。当日は、早稲田大学のクリストファー・ポカリア教授の基調講演で始まり、留学生と日本人学生が、留学生の置かれている状況を踏まえて、以下の3つの分科会に分かれてについて話し合い、発表を行った。
A:留学生・日本人学生双方に有意義な留学制度とは
B:留学生・日本人学生双方に理想的な就職制度とは
C:クールジャパン戦略の再検討
私もオブザーバーとして留学制度の分科会に参加させていただいたが、ほとんどの学生が1,2年生であったが、みんな積極的に自分達の思いを発表していた。「留学をお客さん扱いせず、運営からといっしょにイベント作って行こう」とか、「留学生と日本人学生が一緒になって日本の良さをPRする」など、具体的な意見も飛び出した。
このような機会をどんどん増やして、問題意識を留学生と日本人学生が共有することが大切だ。今は学生の自治会などに参加する人も少ないと聞いたが、自分達の置かれている環境をより良く変えていくことを考え、大学に提案して行くことこそ、社会人になるためのトレーニングになるのではないかと思った。もっと大勢の学生さんがこんな素晴らしい機会を活用して行けば、学生生活も活気のあるものになるであろう。(グローバルコミュニティー 宮崎計実)
以下、日本留学生フォーラムを主催するUNISC日本学生会議所のHPです。
フォーラムに参加した学生の感想
早稲田大学期間理工学部表現工学科2年
西脇由希子
会場のホールに着き、席に座ってしばらくすると隣の男性が私に話しかけた。彼は大学1年生でここに来るのを楽しみにしていたそうだ。UNISC(日本学生会議所)が主催する留学生フォーラムは「国際社会へ伝える日本の魅力」をテーマにし、グループに分かれて学生同士で留学制度、就活制度、そしてクールジャパン戦略について再検討するという場であった。彼のように意識が高い学生が多く集まっているのだろうと私は思った。
早稲田大学国際教養学部のポカリア・クリストファー教授の講演の後、私たちは先ほど述べた3つのグループに分かれディスカッションをした。私は就活制度のグループで、さらに4人グループに分かれて行った。議題は「留学生と日本の学生双方にとって理想の日本の就活制度は何か?」というものであった。私たちの共通の意識として第一に “flexibility” があがった。そこで私たちは日本の文化を大切にしつつもビジネスにおいてはある程度柔軟になるべきだと考えた。プレゼンテーションでは解決策の一つとして留学生、日本人の学生、そして社会人が交流できる場を政府が増やすことを提案した。日本人がより社交的になり、留学生に日本の魅力を伝えられると考えたからだ。他のグループもそれぞれプレゼンテーションをしたがテーマは同じなのに内容や解決策はそれぞれ違い、刺激をもらった。ディスカッションとプレゼンは約3時間であったが、あっという間であった。留学生本人から意見が聞けたり一緒に解決策を話し合ったりすることで様々な観点から日本の就活制度を見直すことができ、とても有意義な時間を過ごすことができた。
その後はまたホールにみんな集まり、3つのグループの代表者たちによるプレゼンが行われた。私の印象に残ったのはクールジャパンのグループのプレゼンだ。彼らが考えついた解決策は確かに日本が誇るべき技術やアートなどを世界に対して上手にアウトプットできるなと感じた。
今回のフォーラムを通して私は日本にはまだ明るい未来があるなと感じた。経済の低迷、大企業の衰退、高齢化社会など日本には問題がたくさん存在し私は現代の日本に対していい印象を持っていなかった。しかし、フォーラムに来ていた学生たちはそれを話し合い解決しようという意欲で満ちあふれていた。そのような人たちと話し合うことで日本は変えられるのではないかと強く感じた。したがって私は今回のフォーラムで刺激をもらい、日本の将来を他人任せにするのではなく私たち学生が協力し合い明るく変えていきたいなと思った。