外国人を採用すれば、社内が活性化し売上が上昇する
外国人を採用すれば、社内が活性化し売上が上昇する
株式会社ネスクテージ 竹島社長
ジョルダーノ・ストリッツォロさん(イタリア)
株式会社ネスクテージ は、代表の竹島氏が、
オーストラリアでの長い滞在経験を生かし、ホームステイ先紹介ビジネスを日本全国で事業化に成功した会社。ネクステージの外国人正社員で、日本人の妻を持つジョルダーノさんと竹島氏にお話を聞いた。
ネクステージのお客様は、60カ国以上の外国人。そのことを考えると外国人を採用するのは自然な流れで、ある意味当然とも言える。しかし、単に語学が得意だからという理由で、採用したわけではない。一番大切なことは、事業へのこだわり、つまり同じ価値観を経営者と共有出来るかである。
『仕事にはやりがいが大切』
ジョルダーノさんは、元々はネクステージでホームステイを体験したお客さんだった。元々日本文化に興味を持っていた彼は、日本滞在中は、普通の日本を知ろうとホームステイの体験をした。日本人の考え方、マナー、文化など、どれをとっても素晴らしいものだった。帰国後、本格的に日本語の勉強を始め、日本人のガールフレンドも出来た。ある程度日本語にも自信がついたので、ネクステージで仕事がしたいと会社の門を叩いた。『ホームステイの素晴らしい体験を一人でも多くの外国人に紹介したい。』彼の熱意が竹島社長を動かし、6ヶ月の試用期間を経て、正社員となった。
ジョルダーノさんは、イタリアにいることは、従業員が5万人以上もいる金融機関に勤め、1時間半のランチタイム、16時30分の定時退社等、労働条件は悪くなかったが、『やりがい』を見つけることは出来なかった。労働条件は大きく変化したが、やりたいことを仕事にしている大きな充実感を感じると語ってくれた。
外国人に長く働いてもらうには?
(竹島氏)ベンチャー企業には、明確なキャリアプランなどを出すのはむつかしい。単に『長く働く』という概念を外国人の社員は持っていない。大切なことは、仕事へのこだわりや価値観の共有だ。経営者と社員が同じ方向で夢を見ることが出来れば、その共通の夢に向かって一緒に努力しようとするであろう。
中小企業で採用された外国人の定着が悪いということだが、その問題は、外国人側にあるのであろうか?
竹島氏は、そう思わないという。中小企業に務める外国人が、転職をすることは簡単なことではない。外国人自身もそのことを良くわかっているので、実はそんなに簡単に辞めることはないのである。多くは、日本人の経営者が、日本人と全く同じ労働スタイルを強要していることによるのではないか?
外国人を採用する際には、日本人のスタッフが出来ないことをやってもらうことを考えていたに違いない。色々な考え方のある人たちが集まって、出来ているのが会社である。
日本人の集団に外国人が一人入るだけで、いい意味での緊張感も生まれ、組織が活性化される。外国人社員の採用は、他の日本人社員にもとてもいい影響があり、また、ある意味会社のPR効果もあるのではないか?
近い将来、労働人口が大幅に減り、外国人社員の人たちの力を借りて、会社経営をするのも、当たり前のこととなっていくであろう。
『宣伝広告費を出したつもりで、思い切って外国人を採用してみよう。日本人社員のモチベーションアップにもつながり、売上が上がること間違いない』と竹島氏は力強く語った。
大きな変革の時代を迎える日本で、日本人だけの組織は逆に不自然ではないか? 新しい時代に向けて多くの中小企業が抱える問題を解決するきっかけに、『外国人の雇用』がなるに違いない。