2024/11/18 22:49

留学生の日本人に対する“本音"その1

国際人

日本人と留学生の間にある透明な壁

「日本人と友達になるのは時間がかかるけど一度仲良くなれば、絆は強い」そう語るビーサンは台湾からの留学生。東京電機大学での交換留学を終えた後、一度台湾に帰国し再び愛知の大学での1年間の留学を終えました。

明るくハキハキとした印象のビーサン。日本人との付き合いや、外国人留学生が日本や日本人に対して考えていること真剣に語ってくれました。

●留学生はみんな日本人学生と仲良くしたい!

日本人にとって外国人のグループは近寄りがたいという話を聞いたことがあります。でも私たちからしたら日本人こそ歩み寄りづらい印象があります。多くの留学生は、日本の文化や環境に憧れがあって、日本語を上達させたいと思って来ていますが、日本人のコミュニティに入っていくことができず、結局諦めて自国の言葉を話す人同士で固まってしまう光景を多く見ました。特にスペイン語圏の人にそんな印象があります。

皆、最初は日本の友達を作ろうと張り切っていましたが、だんだんと難しいことに気づき、諦めてしまう人が多くいます。

●日本の暗黙の了解は留学生には分からない!

日本人の中には暗黙のルールが存在しています。例えば会話中も相手を尊重して話を聞かなければならないとか、率直に言葉を発してはいけないとか。そのルールからはみ出すと、変な目で見られます。しかし日本人は思ったことがあっても口には出さないので、何が正解で何が間違いなのか、留学生が見極めるのはとても難しいです。そのルールを結局理解できないまま、居心地が悪く感じてしまい、留学生同士という関係にとどまってしまうのです。

●日本の学生はバイトやサークルで忙しすぎる!

私たちは日本人学生たちと授業の日程が違うため、なかなか他の学生と会う機会がありません。友達になったとしても、日本の学生はみんなサークルや、特にバイトなどで遊ぶ時間が少ないです。日本人は働きすぎです!(笑)

一緒に遊びたくてもバイトが理由で遊べないということが多く、残念に思いました。

私のフランス人の友達はバイト先で多くの日本人の友達を作ることがでましたが、基本的に上級レベルの日本語が要求されるため、働くことを断念せざる終えない留学生が多くいます。コンビニやファストフード店で働くのはそう難しいことではありませんが、結局留学生が集中してしまうため、意味がなくなってしまいます。

でも・・・★日本人と友達になるのは時間がかかるけど一度仲良くなれば、絆は強い!

留学初期、日本人に対する印象はシャイで閉鎖的という印象を受けました。話をしていても、あまり会話が続かず私がずっと話し続けるということがありました。

また建前で話す人が多いので距離を縮めるのには時間がかかりました。でも時間をかけて一緒に過ごすことによって、会話の量も増え絆が生まれました。

そしていろんな人に会って、うるさい日本人もたくさんいるということを知りました(笑)日本人はみんな本当に優しくて、丁寧な印象は今も変わらずあります。

これからも大切にしていきたい友達ができて、日本に留学して良かったです。

留学生の心の内を知る機会ってあまりありませんよね。考えを知ることによって少しでも日本人と留学生の間にある見えない垣根を無くしていけることができるといいですね。

文:グローバルコミュニティー学生インターン:森山知世(明治大学4年) アメリカ留学で社会学を専攻。ホステルでのボランティア活動・タイやオーストラリアなど他7カ国のバックパック旅行を通し30カ国以上の人々と異文化交流を行って来た。趣味はダンスとカクテル作り。