2024/12/20 00:40

がんの撲滅に人生をかける仕事人

みんなの生活

がんの撲滅に人生をかける仕事人

 

小林常雄医師:昭和19年鳥取県生まれ。 昭和44年鳥取大医学部卒業後、国立がんセンター内地留学、昭和47-49年京都大学・大学院、昭和54年東京大学大学院卒業。 両大学院で生化学を中心としたがんの基礎研究をおこない東京大学で博士号取得。 昭和54年以後、一心総合病院副院長、京北病院院長IMHCクリニック院長を歴任。 平成27年より国際がん予知予防センター長。

 

 

 

癌専門誌『Cancer』誌において、腫瘍マーカー総合診断法(TMCA))による癌の危険度判定が広く評価された。その後、第40代米国大統領夫人ナンシー・レーガン氏のアドバイスもあり実証実験が行われ、NIH(アメリカ国立衛生研究所)と全米で最も優れた病院とされるメイヨークリニックにおいてダブルブラインド試験を繰り返した結果、87.5%という驚異的な精度が証明される。その後も継続したがんに対する長年の研究が評価され、アメリカ統合医療学会においても記念講演を行い、2016年「生涯功労賞」受賞。

「人間はなぜ治るのか?第3回 癌からの生還」 NHK(ETV)治療ルポでも紹介された、生化学の視点からも『がんの真相』を究明した世界が注目する異能のがん専門医。

 

1(ライフストーリー)3度の大病から奇跡的に快復し、命がつながった。これも私の天命だ!!

小林医師は、高校時代に友人の姉が白血病で亡くしたことがきっかけで、白血病やがんを治す医師を目指すことを決意。幸運なことに、臨床だけでなく、『がんとは何か』を生化学的な側面からも研究する機会を得て、がんを治療するための本質的な研究を学生時代から体験。そして、アメリカのがん治療の現実を知る機会を得る。

 

 

 

『日米でのがんに対する対応の違いに愕然とする』

 

『アメリカではがんが減少しているのにどうして、日本では年々増加しているのか?』

 

米国と日本でのがんに関する体制の違い

 

 

日本

米国

治療方針の確定の仕方

がんに係る医師はほとんどが外科医で、大学病院などでもほぼ外科医のみの所見を参考に治療をする。

アメリカでは、「MD(医学士)」の他に「DO(オステオパシー(※1)医)」「HMD(ホメオパシー(※2)医)」「NMD(ナチュロパシー(※3)医)」という4種類の医者がおり、彼らが皆対等の立場で検討会に出席する。また、医師以外のカイロプラクティック、鍼灸、アロマセラピーなどの治療行為を行う人が検討会に出席することもあり、全出席者が対等に意見を出し合って、治療方針などを決定する。よって、患者が、がんと診断されたても、さまざまな意見を参考にすることができる

内科医等と外科医の割合

9割以上は外科医

外科医と内科医、他の分野の専門家の割合は、約1:1

治療方法

大半は、抗がん剤、放射線治療、外科手術などがほとんど

アメリカでは標準治療が見直され、国家予算で代替治療の研究がどんどん勧められている。

栄養学の重要性

ほとんどの医学部に栄養学の講義がない

医学生は、栄養学は必須

 

そして、自分自身が、脳腫瘍、失明の可能性のあるベーチェット病、バーガー病など生死をさまよう大病を3度も経験したので、その経験も活かせるだろうと、 がんを診る立場の医者になった時は、自ら志願して、他の病院で見放されたような末期癌の患者を診ることから始めた。