元宮城県知事で現在は大学で教鞭をとられる
『人との出会いを大切に』
学生時代は大いに悩むことも必要。青春時代ってそんなにかっこいいものではないですよ。
訪問先:慶応大学浅野教授
訪問者:蒋華さん
訪問者:蒋華さん
数々の改革を進められた凄腕の元知事とは思えない、とっても穏やかな笑顔の浅野教授。
慶応大学のものおじしない学生達をやさしく導いて行かれています。先生の教え子である
中国上海からの留学生、蒋華さんがお話を伺いました。
慶応大学のものおじしない学生達をやさしく導いて行かれています。先生の教え子である
中国上海からの留学生、蒋華さんがお話を伺いました。
真剣な眼差しの浅野氏と蒋華さん
蒋華:今の学生はよく夢がないといわれますが、先生の学生時代ははっきりした、夢はありましたか?
浅野氏:実は私も学生時代に大きな夢を抱いていたわけではないんですよ。別に学生時代に具体的な夢が無くてもかまわないと思います。
私の人生も今振り返ってみると、私の場合は自分が何か強く望んでいたというより、運命的に周りから起こってきたことが多いですね。
政治家になったのも私が強く望んでなったわけではないんですよ。宮城県で大きな事件があって、たまたま自分に話が回ってきたので
それを受け止めて知事に立候補したという感じですね。なので、今夢が無いからといって自分を卑下する必要はないと思いますよ。
40年前の私もそうでした。人生に大切なのは『出会い』ですよ。その出会いに対してどう反応するかですよね。
蒋華:慶応大学にこられて、学生と接してどう感じられますか?
浅野氏:知事の時代はある程度、人との出会いが世代的には限られていますよね。大学に来てから自分の娘の年代の人たちと毎日接することはある意味エキサイティングでありチャレンジングですね。戸惑いもありますが、この年になっても新しい『出会い』が会って感謝していますね。疲れることもあるけどね。教育者という立場ですが彼らに何かを教えるというよりむしろ、何かを考えるきっかけを作りたいと思っています。
浅野氏:実は私も学生時代に大きな夢を抱いていたわけではないんですよ。別に学生時代に具体的な夢が無くてもかまわないと思います。
私の人生も今振り返ってみると、私の場合は自分が何か強く望んでいたというより、運命的に周りから起こってきたことが多いですね。
政治家になったのも私が強く望んでなったわけではないんですよ。宮城県で大きな事件があって、たまたま自分に話が回ってきたので
それを受け止めて知事に立候補したという感じですね。なので、今夢が無いからといって自分を卑下する必要はないと思いますよ。
40年前の私もそうでした。人生に大切なのは『出会い』ですよ。その出会いに対してどう反応するかですよね。
蒋華:慶応大学にこられて、学生と接してどう感じられますか?
浅野氏:知事の時代はある程度、人との出会いが世代的には限られていますよね。大学に来てから自分の娘の年代の人たちと毎日接することはある意味エキサイティングでありチャレンジングですね。戸惑いもありますが、この年になっても新しい『出会い』が会って感謝していますね。疲れることもあるけどね。教育者という立場ですが彼らに何かを教えるというよりむしろ、何かを考えるきっかけを作りたいと思っています。
蒋華:先生が理想的に運営されていると考える国や自治体などありますか?またそれをどのように学生に伝えられていますか?
浅野氏:北欧の国々が理想に近い感じですかね。障害者福祉など、人間ひとりひとりが大切にされているのがすばらしいですね。
日本もその理想に近づけると思っています。今私が授業で心がけているのは、知識を教えるというより、現状を知ってもらってひとりでも多くの学生たちに政治や地方自治に関心を持ってもらえるよう考えることですよね。
蒋華:留学生や日本人の学生に対してですが、学生時代に経験してほしいことは何ですか?
浅野氏:必ずしも政治に深い関心を持ってほしいとは思っていません。学生時代は理想が高いですから現実とのギャップで思い悩むことも多いと思いますが、大いに悩んでほしいですね。青春時代というのはそんなにかっこいいものではないと思います。メールのやり取りなどで満足して、傷つくのを恐れて人と深く交わらない生き方より友達とけんかしたり、失恋したりする経験も大切ですよね。学生時代は、利害関係なしに人と付き合える貴重な時間ですから人との出会いを特に大切にしてほしいと思いますね。
蒋華:最後に先生の好きな言葉を教えてください。
浅野氏:厚生省の役人時代に新人の研修を担当したことがあるのですが、その時によく言っていた『足下に泉あり』という言葉ですかね。
日本の若い人たちの考え方として、学生時代から将来のためにと競争を続けてきて、いい大学に入って希望の組織に入ってもさらに我慢して上を目指していくイメージがありますが、私は若い人たちに今を楽しんで生きることも大切だよと伝えたいですね。
先のことを案じることも大事ですが今を楽しむ気持ちをもっと大切にしてほしいですね。
浅野氏:北欧の国々が理想に近い感じですかね。障害者福祉など、人間ひとりひとりが大切にされているのがすばらしいですね。
日本もその理想に近づけると思っています。今私が授業で心がけているのは、知識を教えるというより、現状を知ってもらってひとりでも多くの学生たちに政治や地方自治に関心を持ってもらえるよう考えることですよね。
蒋華:留学生や日本人の学生に対してですが、学生時代に経験してほしいことは何ですか?
浅野氏:必ずしも政治に深い関心を持ってほしいとは思っていません。学生時代は理想が高いですから現実とのギャップで思い悩むことも多いと思いますが、大いに悩んでほしいですね。青春時代というのはそんなにかっこいいものではないと思います。メールのやり取りなどで満足して、傷つくのを恐れて人と深く交わらない生き方より友達とけんかしたり、失恋したりする経験も大切ですよね。学生時代は、利害関係なしに人と付き合える貴重な時間ですから人との出会いを特に大切にしてほしいと思いますね。
蒋華:最後に先生の好きな言葉を教えてください。
浅野氏:厚生省の役人時代に新人の研修を担当したことがあるのですが、その時によく言っていた『足下に泉あり』という言葉ですかね。
日本の若い人たちの考え方として、学生時代から将来のためにと競争を続けてきて、いい大学に入って希望の組織に入ってもさらに我慢して上を目指していくイメージがありますが、私は若い人たちに今を楽しんで生きることも大切だよと伝えたいですね。
先のことを案じることも大事ですが今を楽しむ気持ちをもっと大切にしてほしいですね。
浅野司郎教授プロフィール
1948年(昭和23年)2月8日生まれ。宮城県仙台市出身。東京大学法学部卒業後1970年厚生省に入り、社会局老人福祉課課長補佐、在米日本大使館一等書記官、厚生省障害福祉課長などを歴任。たくさんの仲間と出会い、「障害福祉の仕事はライフワーク」と思い込 む。 1993年11月、23年7ヶ月務めた厚生省を退職し、宮城県知事選挙に出馬、当選。次々と改革を推進し、3期12年を知事として務める。現在は、慶応義塾大学総合政策学部教授、宮城県社会福祉協議会会長、東北大学客員教授、社団法人日本フィランソロピー協会会長を務める。知事在職中ジョギング知事と呼ばれた程のジョギング好き。また、15歳からのエルヴィス・ファンとしても有名で 知事時代、地元仙台のコミュニティFMで、毎週水曜日「シローと夢トーク」という番組のDJを務めた。エルヴィスの曲だけをかけ、エルヴィスの曲の話だけするという番組であった。浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』 夢らいんプロフィールで紹介した『ジョギング日記』も見ることが出来ます。