観光庁でインターンとして活躍する留学生
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『住んでよし、訪れてよし』の国づくりを目指して
観光庁で2008年12月より3ヶ月の予定で中国、韓国、アメリカ、イギリスの選ばれた留学生たちが、インターン(行政体験研修)をしている。『開かれた観光庁』を目指す取り組みの一環として外国人の視点を観光行政に活用し、外国人留学生のキャリア形成支援や観光行政に対する理解を深めてもらうのが目的だ。
観光庁の業務に関連する以下の課題について、観光庁職員からのレクチャーや関係者へのヒアリングを交えつつ研究を行います。
(1)外国人観光客の受入のための環境づくり(観光地域振興課)
関東エリアにおいて、外国人観光客に人気のあるモデルルートを選定し、その受入体制が、外国人観光客にとって「理解しやすく」、「使いやすいもの」であるかとの観点からの研究を行う(12月に実施予定の「外国人によるひとり歩き点検隊」にも参加)。
(2)在留外国人の視点からの観光プロモーション手法の開発(国際観光政策課)
我が国に住む外国人のネットワークを活かした観光プロモーション手法や、日本人が気づいていない外国人に評判の観光スポット等の発掘など、在留外国人の視点からの観光プロモーション手法の研究を行う。
(3)観光プロモーション手法の比較研究を通じた戦略策定(国際交流推進課)
日本に事務所を置く各国政府観光局へのインタビュー、インターネットによる情報収集、文献調査等を通じ、日本と外国の観光プロモーション手法に関する比較研究を行う。
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『観光とは自分の生活文化にほこりを持つこと。
住んでいる人たちが楽しそうに暮らしているのを見て観光客が集まってくる。』
島田 晴雄氏 千葉商科大学学長
観光立国推進会議ワーキンググループメンバー
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1943年生まれ。慶應義塾大学大学院修了後、米ウィスコンシン大学で博士号(労働経済学)を取得。以後、MIT(マサチューセッツ工科大学)、フランスESSEC(経済経営グランゼコール)の客員教授を歴任。OECDやILOのアドバイザーを務めるなど、わが国有数の国際派エコノミスト。政府税制調査会特別委員、観光立国懇談会委員、内閣府特命顧問なども歴任。学術研究の傍ら、新聞、雑誌、テレビなどでも活発な言論活動を行っている。著書は『雇用改革 「雇用の質」を改善せよ』(共著)(東洋経済新報社 2007年)『成功する!「地方発ビジネス」の進め方』(かんき出版 2006 年)など多数。
外国人の留学生の活用について:
『外国の文化を理解している人たちが観光産業に入るといい。研修実習制度をもっと今以上に業界団体も取り入れるといいであろう。』
学生へのメッセージ:
『外国人の留学生は問題意識があるからいいが、日本人の学生は問題意識がない人が多い。』『これから、日本人の活動の中心はますます海外になっていく。海外を見ないような
学生はこれから生きていけない。外国人の友達もいっぱい作って英語だけではなく
中国語やスペイン語も勉強しよう。そして世界に出て行こう!!』
中国、韓国、アメリカ、イギリスの選ばれた留学生たちへのインタビューはこちら
(1)外国人観光客の受入のための環境づくり(観光地域振興課)
関東エリアにおいて、外国人観光客に人気のあるモデルルートを選定し、その受入体制が、外国人観光客にとって「理解しやすく」、「使いやすいもの」であるかとの観点からの研究を行う(12月に実施予定の「外国人によるひとり歩き点検隊」にも参加)。
(2)在留外国人の視点からの観光プロモーション手法の開発(国際観光政策課)
我が国に住む外国人のネットワークを活かした観光プロモーション手法や、日本人が気づいていない外国人に評判の観光スポット等の発掘など、在留外国人の視点からの観光プロモーション手法の研究を行う。
(3)観光プロモーション手法の比較研究を通じた戦略策定(国際交流推進課)
日本に事務所を置く各国政府観光局へのインタビュー、インターネットによる情報収集、文献調査等を通じ、日本と外国の観光プロモーション手法に関する比較研究を行う。
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『観光とは自分の生活文化にほこりを持つこと。
住んでいる人たちが楽しそうに暮らしているのを見て観光客が集まってくる。』
島田 晴雄氏 千葉商科大学学長
観光立国推進会議ワーキンググループメンバー
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1943年生まれ。慶應義塾大学大学院修了後、米ウィスコンシン大学で博士号(労働経済学)を取得。以後、MIT(マサチューセッツ工科大学)、フランスESSEC(経済経営グランゼコール)の客員教授を歴任。OECDやILOのアドバイザーを務めるなど、わが国有数の国際派エコノミスト。政府税制調査会特別委員、観光立国懇談会委員、内閣府特命顧問なども歴任。学術研究の傍ら、新聞、雑誌、テレビなどでも活発な言論活動を行っている。著書は『雇用改革 「雇用の質」を改善せよ』(共著)(東洋経済新報社 2007年)『成功する!「地方発ビジネス」の進め方』(かんき出版 2006 年)など多数。
外国人の留学生の活用について:
『外国の文化を理解している人たちが観光産業に入るといい。研修実習制度をもっと今以上に業界団体も取り入れるといいであろう。』
学生へのメッセージ:
『外国人の留学生は問題意識があるからいいが、日本人の学生は問題意識がない人が多い。』『これから、日本人の活動の中心はますます海外になっていく。海外を見ないような
学生はこれから生きていけない。外国人の友達もいっぱい作って英語だけではなく
中国語やスペイン語も勉強しよう。そして世界に出て行こう!!』
中国、韓国、アメリカ、イギリスの選ばれた留学生たちへのインタビューはこちら
ジヨ・セイさん(中国)
中国人に伝えたい日本食の魅力
インターン留学生紹介
ジヨ・セイさん(中国) 立教大学大学院で観光学を学ぶ。来日3年目。
中国人に伝えたい日本食の魅力
観光庁でのインターンの印象は
自分が観光行政の役に立てることを大変うれしく思います。私の観光庁での仕事は、在日外国人の人気スポットや日本で出来る体験を調べることです。
インターンシップとして観光庁に入り、外国人による一人歩き点検隊に参加してみて、日本では政府だけではなく、民間の機関等とも連携して、外国人が気楽に旅行できるようにいろいろな努力をしていることに、とても関心しました。
日本のどんなところが好き:
日本の料理が好きです。中国人は一般的に中華料理に関してプライドが高く、
あまり他の国の料理に関心を示さない傾向がありますが、日本独特のすばらしい料理がありますのでそれを友人や親族にも伝えたい。日本のラーメンや焼き鳥なんかは中国人が食べてもとっても美味しいと思います。
あと、日本で生活をしていると本当に細かいところのこころ使いが感じられます。バスの中にある両替機などは最初に見たときには驚きました。
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日本の好きな観光地:
青森の大鰐温泉や五所川原に最近行きましたが、地元の人たちが津軽弁でいろいろなところに案内してくれました。ストーブ列車でするめを焼いたり、『津軽の殿様ツアー』に参加して地元の人たちと触れ合ったことがとってもうれしかったです。津軽では別れるときに『さよなら』とはいわないんですよ。『べばまたな』っていうんです。また会いましょうという意味なんです。
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ストーブ列車
ジヨ・セイさん(中国) 立教大学大学院で観光学を学ぶ。来日3年目。
中国人に伝えたい日本食の魅力
観光庁でのインターンの印象は
自分が観光行政の役に立てることを大変うれしく思います。私の観光庁での仕事は、在日外国人の人気スポットや日本で出来る体験を調べることです。
インターンシップとして観光庁に入り、外国人による一人歩き点検隊に参加してみて、日本では政府だけではなく、民間の機関等とも連携して、外国人が気楽に旅行できるようにいろいろな努力をしていることに、とても関心しました。
日本のどんなところが好き:
日本の料理が好きです。中国人は一般的に中華料理に関してプライドが高く、
あまり他の国の料理に関心を示さない傾向がありますが、日本独特のすばらしい料理がありますのでそれを友人や親族にも伝えたい。日本のラーメンや焼き鳥なんかは中国人が食べてもとっても美味しいと思います。
あと、日本で生活をしていると本当に細かいところのこころ使いが感じられます。バスの中にある両替機などは最初に見たときには驚きました。
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日本の好きな観光地:
青森の大鰐温泉や五所川原に最近行きましたが、地元の人たちが津軽弁でいろいろなところに案内してくれました。ストーブ列車でするめを焼いたり、『津軽の殿様ツアー』に参加して地元の人たちと触れ合ったことがとってもうれしかったです。津軽では別れるときに『さよなら』とはいわないんですよ。『べばまたな』っていうんです。また会いましょうという意味なんです。
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ストーブ列車
SEAN HSIUNG さん (アメリカ)
来日3ヶ月だが、台湾系の両親の影響もあり、また中国語言語学校で漢字の勉強をしたので、漢字にはなじみがある。東京大学大学院、法学政治学科で学ぶ。
南国の人たちに人気の日本の雪国
観光庁でのインターンの印象は
インターンに選ばれて本当に光栄に思います。公務員の人たちが働く職場を体験したことがなかったのでもっと堅苦しいところかと思っていましたが、皆さん案外リラックスしながら楽しくお仕事をされていてなじみやすかったですね。今、私は香港、フランス、日本、韓国の観光行政を比較しながら観光庁の政策に役に立つ情報を集めています。フランスや香港の観光行政は色々な意味で進んでいるところがありますので、参考になることはたくさんあると思います。
台湾の人たちは北海道などによく行っているようですが。
台湾では雪が降らないので雪や温泉を楽しめる北海道や東北地方が人気です。
また女性には日本のファッションも人気が高まっているので、30代の女性をターゲットにした広報が重要だと思いました。
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北海道の札幌の雪祭り
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屈斜路湖のコタン温泉
日本にどんなイメージを持っていますか?
日本のサービスはすばらしいですね。お客さんに対する姿勢はすばらしいと思います。あと、日本は北海道から沖縄まで地域によって特色があって面白いと思います。
まだ日本に来て3ヶ月なのであまり観光はしていませんが、京都は印象が良かったので歴史のある大阪とか近畿地方を学校が休みになったらめぐりたいと思います。
トム・E・ジョーンズさん イギリス
京大学 大学院農学生命科学研究科で学ぶ。
来日5年を迎えるジョーンズさん、国立公園の管理の勉強をしようと来日。
観光庁でのインターンの印象は?
最初は、官庁ということでとても緊張していましたが、みんな仲良くなると
全く普通の人と変わりませんね。忘年会はイギリスのクリスマスパーティーとはすこし違う雰囲気ですが、日本人はいっしょに働く仲間との連帯感を大切にすることが良くわかりました。
日本のどんなところが好き:
イギリスの大学に入る前にギャプイヤーの制度を利用して日本にホームステイをしたのが日本に興味を持ったのがきっかけです。イギリスは山がないので日本の山岳地に興味があります。上高地などは、マイカーを規制してすばらしい自然を守っているし
とても参考になります。また、温泉、旅館、山小屋の施設も充実していてすばらしいと思います。山岳地といえば、スイスなども有名ですが日本の山々はスイスと違って山頂近くまで緑があるのでいろいろなめずらしい植物や生物を見ることができます。
しかし、すばらしい反面、いろいろな観光客も団体で来るところもあるので、多言語で
山のルールを知らせる案内板も必要ではないかと思います。
日本には本当にすばらしい29ヶ所の国立公園があります。ルールを守ってこのすばらしい自然を大切にしてほしいと思います。私も日本の山々のすばらしさをヨーロッパの人たちに紹介したいですね。
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黒部の山々
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上高地
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トーマスさんが副編集長を務める長野観光のバイリンガルマガジン『NAGAKNOW』
『NAGAKNOW』の記事によると、年々、白馬などのリソートに移り住む外国人が増えているようだ。日本人にとっても国内にいながらも海外の雰囲気を味わえる本物の国際交流スポットとなりつつあるとのこと。
ユン・ジョイムさん 韓国
横浜商科大学 貿易観光学科で学ぶ。
来日6年目。世界遺産に登録されている水原より来日。
若い世代には『近くて近い国』になった日本
観光庁でのインターンの印象は?
地域の外国人の受け入れ状況を調査する業務を手伝っています。
『ひとり歩き点検隊』という外国人が街の中を歩いて『わかりやすさ』を調査する任務があります。実際に自分たちの意見や考えが参考にされることもあってとてもやりがいを感じます。成田空港や横浜駅、上野の国立博物館等に調査に行きました。
細かいサービスが行き届いていて日本独特の『おもてなし』の精神はすばらしいと思いますが、言葉のわからない外国人にとっての案内標識などは、これからというところもありますね。
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成田空港
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国立博物館 上野
韓国の若い人たちは日本をどう捉えていますか
韓国で今はやっている日本の観光ガイドには日本の雑貨やコーヒーショップの
特集を中心に編集しているものもあります。日本でも韓国でもマスコミでは
お互いの国についてのあまりいいニュースはないけど、若い人たちの間では日本の若者文化などに純粋に興味を持っている人が多いです。
観光を勉強している学生たちのイベント『日韓フィールドトリップ』にも
参加したのですが、お互いの国を訪れて、本当の日本と韓国の良さをお互いに
しることが出来ました。私は、運良く日本で空港管理会社での就職が決まりました。国の玄関口である空港はとっても大切なところです。いろいろな国の外国人が気持ちよくすごせる様にがんばって行きたいと思います。
来日6年目。世界遺産に登録されている水原より来日。
若い世代には『近くて近い国』になった日本
観光庁でのインターンの印象は?
地域の外国人の受け入れ状況を調査する業務を手伝っています。
『ひとり歩き点検隊』という外国人が街の中を歩いて『わかりやすさ』を調査する任務があります。実際に自分たちの意見や考えが参考にされることもあってとてもやりがいを感じます。成田空港や横浜駅、上野の国立博物館等に調査に行きました。
細かいサービスが行き届いていて日本独特の『おもてなし』の精神はすばらしいと思いますが、言葉のわからない外国人にとっての案内標識などは、これからというところもありますね。
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成田空港
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国立博物館 上野
韓国の若い人たちは日本をどう捉えていますか
韓国で今はやっている日本の観光ガイドには日本の雑貨やコーヒーショップの
特集を中心に編集しているものもあります。日本でも韓国でもマスコミでは
お互いの国についてのあまりいいニュースはないけど、若い人たちの間では日本の若者文化などに純粋に興味を持っている人が多いです。
観光を勉強している学生たちのイベント『日韓フィールドトリップ』にも
参加したのですが、お互いの国を訪れて、本当の日本と韓国の良さをお互いに
しることが出来ました。私は、運良く日本で空港管理会社での就職が決まりました。国の玄関口である空港はとっても大切なところです。いろいろな国の外国人が気持ちよくすごせる様にがんばって行きたいと思います。
観光庁 担当者のコメント
観光庁 観光地域振興部観光地域振興課 寺西氏
(インターンの学生たちの世話役をしている)
観光は、訪日される外国人の方々に日本というものを理解していただくための重要な要素のひとつであると考えます。
観光には、美味しい食べ物を食べる、日本の文化を体験する等、色々ありますが、見知らぬ土地での人と人とのふれあいが一番の楽しみではないかと思います。
日本には、まだまだ海外に知られていない、魅力ある観光地も多々あり、これからは、これらを内外に発信し、国際競争力のある観光地づくりをしていく必要があります。
当庁で受け入れているインターンの皆さんは良く日本のことを理解し、誇りをもって観光行政の手助けをしてくれています。逆に、私たちも、彼らと身近に接することで気付かされることも多くあります。
今後とも外国人留学生や民間業者の方々と協力して、「開かれた観光庁」を実践していきたいと考えています。
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観光庁のホームページ紹介
日本語・英語・中国語・韓国語で観光庁の取り組みを詳しく知ることが出来ます
(インターンの学生たちの世話役をしている)
観光は、訪日される外国人の方々に日本というものを理解していただくための重要な要素のひとつであると考えます。
観光には、美味しい食べ物を食べる、日本の文化を体験する等、色々ありますが、見知らぬ土地での人と人とのふれあいが一番の楽しみではないかと思います。
日本には、まだまだ海外に知られていない、魅力ある観光地も多々あり、これからは、これらを内外に発信し、国際競争力のある観光地づくりをしていく必要があります。
当庁で受け入れているインターンの皆さんは良く日本のことを理解し、誇りをもって観光行政の手助けをしてくれています。逆に、私たちも、彼らと身近に接することで気付かされることも多くあります。
今後とも外国人留学生や民間業者の方々と協力して、「開かれた観光庁」を実践していきたいと考えています。
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観光庁のホームページ紹介
日本語・英語・中国語・韓国語で観光庁の取り組みを詳しく知ることが出来ます