2024/11/19 00:30

時代の変化に対応できる考える教育が大切。

国際人
――ワーキングホリデーの経験を生かして――
中学・高校受験、大学受験、そして3年になったら就職活動。そして就職。
自分自身のことがよくわからないうちに就職するので、約3割の新入社員が3年もしない
うちに苦労して入った会社を退職。
はたしてこれでいいのだろうか?自分の知らない世界を経験し、困難にも立ち向かっていける
チャレンジ精神を養ってから、社会に出ていく必要があるのではないか?

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ワーキングホリデーは留学のように、あらかじめ決まったプログラムをこなしていくものではない。自分で考え、働きながら、海外生活を体験して、本当の自分自身と向かい合うことの出来る期間を与えてくれる非常に有意義な制度だ。イギリスや英連邦の国々ではギャップイヤーというワーキングホリデーと似た制度があり、高校を卒業した学生が、1年間程ボランティアなどの社会貢献活動をしたり、安宿に泊まりながら世界中の国々を回ったりと多感な時代にいろいろな経験をしている。ウィリアムズ王子なども制度を利用しており、社会的に認められている教育制度なのである。
ワーキングホリデーの体験は教育現場で生かされる。
教育現場の閉塞感が叫ばれ、半数の教師が精神的に大きな悩みを抱えているといわれる。その状況を打破するための応用力、人間力を磨こうと、言葉のわからない新しい環境に飛び込んで自分を試してみる教師が増えている。
日本語教師のボランティアをしたMさんは、こう話す。『ワーキングホリデーを体験して
海外の教育のあり方を現場で学ぶことが出来た。お陰様で、職場で困難なことがあってもあわてず、いろいろな角度からその問題に取り組む方法を考えることが出来るようになった。また、孤独感を感じながら、少数派として生活してみて、日本に暮らす外国人の人たちの気持ちもわかるようになった。生徒にも体験談を話すこともあるが、一番受けがいいのがはずかしい失敗談だ。失敗することも人生を豊かにすること、チャレンジし続けることが大切だと経験から語れるのは、海外の生活を知っている私の強みだ』



OECDの国際統一テスト(数学、科学、読解力を測る調査)で連続1位の教育先進国フィンランドでは、考える教育が一番重要だと考えられている。今のように変化の速い時代では、学校で習う知識や技術では限界がある。どんな時代になっても応用が出来る、問題を解決するための考え方を学ぶわけだ。海外に行けば言葉が十分に通じないので、楽しい生活をしようと思うと、いろいろ考えて知らないうちに工夫するようになる。ひとりで生きてく知恵もついていくであろう。ワーキングホリデーの経験者が帰国後もいろいろなことにチャレンジするのは、困難を乗り越える楽しさを知ったからかもしれない。

30万人のワーキング・ホリデー
20代~40代のOB・OGが語る「ワーホリ体験」と「その後の生き方」


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刊行のお知らせ

(有)ビネバル出版では、1980年にスタートしたワーキング・ホリデー制度の利用者が30万人を超えたことを記念して、上記タイトルの本を刊行いたします。



「年齢や渡航先を問わず、どの体験者も、自らのワーキング・ホリデー時代を宝物にしていることを肌身で感じてきました。もちろん、私自身も含めて。それはどういうことなのか。ワーキング・ホリデーとは何なのか。体験者の人生にどういう影響を与えているのか。ここらで、一度検証してみてはどうだろう―――。」(「あとがき」より) 本書は、そんな問いかけから生まれたグローバル時代の「生き方読本」です。国外で暮らす苦労を乗り越えて自分の道を切り開いてゆくワーホリ体験者の姿が、多くの共感を呼ぶものと確信しています。読む人を元気にする33人のワーホリ体験集です。