日本でチャンスをつかんだ韓国人学生
日本でのインターンのチャンスを生かして、今は韓国事務所で勤務する、チョン・ヒョナさん
日本に来るなら、自分の将来のためになることをしよう
韓 国では日本語をある程度話せても、実は特技になりません。みんな日本語うまいし…。でもビジネスでも使えるくらい日本語が話せるのであれば話は別です。そうなると敬語を勉強しなければいけません。そのためには、会社づとめの経験が必要だと思いました。それで日本でインター ンが出来ないかと思い、高校時代からの知り合いに聞いていたETICというNPOに連絡を取りました。韓国からメールや電話で連絡を取りましたが、ビザの問題さえなければ、インターン受け入れ先企業の紹介はOKということだったので、ワーキングホリディのビザを取って日本に来ました。
面接を受けたTOE エンターテイメントは、世界中の映画などのコンテンツを扱っている会社でした。アルバイトで海外営業のアシスタントの経験もあり、韓国映画も最近ブームなので、通訳も出来るのではと思っていました。
しかし、面接はとても厳しいもので、完全に落ちたと思い帰り道ですごく泣きました。
その時、慰めてほしくて韓国のお母さんに電話したら逆に怒られました。『外国でチャレンジしてまだ1回目でしょ。まだチャンスはあるんだからがんばりなさい』って言ってくれました。
そして、コーディネータから面談結果の電話が来ました。『合格だよ』って。すごくすごくうれしかったですね。雑用になるかもしれないよって言われたけど、採用してもらえたことがうれしくて、「何でもやります!」っていいました。
そして、最初の2ヶ月は社長にありがたいと思ってとにかく一生懸命働いていました。
仕事ってなんだろう。。
インターン期間中はとにかく必死でやりました。仕事にも慣れないうちにいきなり電話を取るように言われて、あわてて日本語の敬語の本を買ってすぐに覚えました。こんな雑用もまだちゃんとできない私に会社はチャンスを与えているんだ。インターンのコーディネーターから「120%一生懸命やりなさい」っていわれていたので精一杯がんばりました。インターンでの仕事内容は簡単にいうと、営業アシスタント。社長、常務の経理清算、出張の手続きのお手伝いもしました。
インターンを行って、価値観が変わりました。最初は日本語の勉強のためと思っていましたが、やりたい仕事ってなんだろうって考えるようになりました。徹夜明けで体力的にはつらくても、充実した顔で仕事をしている社員さんの存在にもすごく刺激を受けました。
社員の人たちもすごくいい方々で、こんな人たちと会える機会もなかなかないなと思いました。
これからインターンを始めようと思っている留学生へ
日本で外国人が働くことはたとえインターンであっても、受け入れてくれる会社にも大きな負担になります。受け入れている会社は、何の役にも立たない自分たちにチャンスを与えてくれているんです。そのことに感謝して、精一杯やりましょう。日本の学生でも今は大変な就職難です。外国人なら日本人以上に大変なのは当たり前。私でも出来たんだからみんなにも出来ると思います。とにかく周りの人たちに感謝して、一生懸命がんばってください。自分を信じて前に進んでください。
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*株式会社ティー・オーエンタテインメント (TOE)・・イギリス・韓国・ロシア・シンガポールにも事務所を持つ、総合エンターテイメント会社 http://www.toenta.co.jp/
*特定非営利活動法人エティック (ETIC) ・・多くの若者に希望と勇気を与えた実践型インターンシップの先駆者的団体 http://www.etic.or.jp/