国際結婚ベストカップル
ご主人 笠井信幸氏 日本
奥様 全貞善氏(笠井白水氏) 中国朝鮮族
奥様 全貞善氏(笠井白水氏) 中国朝鮮族
(夫)笠井信幸氏プロフィール・・・経済学博士、アジア経済文化研究所理事、韓国、東北アジアの経済の専門家 ソウル大学経済研究所客員教授、秀明大学教授などを歴任
コリアンネットワークとの関わり:韓国経済を長年にわたり研究するうち、上海にて
外資系企業の顧問をしていた全氏と出会いその後結婚。世界海外韓人貿易協会(OKTA)にて要職をつとめるようになる。『韓国経済については、国内だけを研究していても不十分だ。
海外在住コリアン700万人のネットワークの韓国に対する影響は非常に大きい。日本においても日韓の通商外交、民間交流における在日コリアンの存在は大変貴重なものである』
というのか笠井氏の考えだ。
コリアンネットワークとの関わり:韓国経済を長年にわたり研究するうち、上海にて
外資系企業の顧問をしていた全氏と出会いその後結婚。世界海外韓人貿易協会(OKTA)にて要職をつとめるようになる。『韓国経済については、国内だけを研究していても不十分だ。
海外在住コリアン700万人のネットワークの韓国に対する影響は非常に大きい。日本においても日韓の通商外交、民間交流における在日コリアンの存在は大変貴重なものである』
というのか笠井氏の考えだ。
(妻)笠井白水氏(全貞善)プロフィール・・中国での公務員、外資系企業の顧問を経て笠井氏と結婚:その後、日本で韓国語や中国語講師を務める。現在、OKTA千葉
(朝鮮族中心のビジネスパーソン中心の協会)の理事や朝鮮族親睦団体 天地協会の
中心的なメンバーとして活躍。
(朝鮮族中心のビジネスパーソン中心の協会)の理事や朝鮮族親睦団体 天地協会の
中心的なメンバーとして活躍。
Q1:先日、東北アジアの開発及び投資のセミナーに参加されたようですが
A1:(夫)このセミナーの主題は、1992年に国連開発計画(UNDP)で提唱された
豆満江流域の開発にさかのぼります。中国、ロシア、北朝鮮の国境にまたがるこの地域は
多国間の協力のもと、北朝鮮の経済的発展も促しながら、東北アジアの平和と繁栄を
目指そうというものです。私もほぼ同時期から、この開発計画にある意味関わるようになり、1995年には北朝鮮政府に呼ばれ、自由貿易港の開発について助言を求められました。国連を挙げて東北アジアの平和と繁栄のためにこの計画を推進しようとしているのに
日本政府のこのエリアへの関わりは消極的といわざるをえないですね。日本にとっても日本と東北アジアを最短距離で結び、このエリアが国際的に大きく発展し、東北アジアの平和に貢献することは大変意味のあることだと思います。
Q2:名古屋で行われた地球博で日本にいる朝鮮族の人たちが日韓中のトリリンガルということで注目を浴びたということですが。
A2:(妻)私たちは幼少の頃より家庭や学校ではハングル語、外では中国語と使い分け
会議や集会などでも2ヶ国語を併用しています。地球博では中国語やハングル語を話す人たちが海外から大勢来ましたので、日本語・韓国語・中国語が使える私たちが評価されたのではないかと思います。
Q3:奥様はご主人の助けも得ながら、千葉OKTAの事務局長もされているようですが。
A3:(妻)OKTAという組織は海外に住む700万のコリアンのためのネットワーク組織です。
世界中いたるところに60以上の支部があり、日本でも在日コリアンを中心に活動が盛んです。今日本には5万人以上の朝鮮族が住んでいるといわれていますが、在日コリアン全体から見るとごく少数ですし、日本での歴史も浅いので朝鮮族を中心に設立された千葉OKTAが認められるまで長い時間を費やしましたが、しかし、主人がOKTA本部や日本OKTAの各支部の人たちに根気強く、千葉OKTAの重要性を伝えてくれたお陰で、今では本部の人たちや他の支部から認められるようになりました。海外で活躍するコリアンも在日コリアンの人たちも私たちの民族のために力を尽くしてくれる日本人の気持ちを
理解してくれた結果だと思います。日本人のすばらしいところは根気強く、自分の思いをかなえるために地道に努力するところだと思います。私たちが一番、日本人から学ばなければいけないことですね。
Q4:今、一番関心のあることは何ですか?
A4:(夫)延辺(朝鮮自治州の大都市)や北朝鮮に関しての報道があまりにも偏っているのが気になりますね。延辺がまるで、脱北者や犯罪者の巣のように報道されたりしていますが、延辺は非常に教育水準の高い都市ですし、韓国、ロシアからも多くの観光客が訪れる魅力のある都市です。また、北朝鮮についても拉致問題や貧困などの暗い問題しか取上げません。
北朝鮮の一般の人たちと触れ合った人たちがどれだけいるのでしょうか?
私の知る限り、今の日本人や韓国人、中国人がなくしてしまった純朴さを彼らは持っています。まるで一昔前の日本人を見ているようです。そこに住む人たちのことも少しは考えて人に物事を伝える必要があると思います。
Q5:お二人ともとても仲がいいのですが、国際結婚のカップルが仲良くやっていく秘訣を教えてください。
A5:(妻)謝ることを善しとしない文化で育った私たちは素直に自分の非を認めることが苦手です。しかし、主人はそのことをよくわかっているので、何でも悟るように話しをします。彼が私たちの文化を理解しようと努力してくれているので、私も彼の考え方にあわせないといけないと思います。国際結婚で大切なことは考え方が違ってもお互いの文化を尊重して、理解しようと努力することだと思います。
A1:(夫)このセミナーの主題は、1992年に国連開発計画(UNDP)で提唱された
豆満江流域の開発にさかのぼります。中国、ロシア、北朝鮮の国境にまたがるこの地域は
多国間の協力のもと、北朝鮮の経済的発展も促しながら、東北アジアの平和と繁栄を
目指そうというものです。私もほぼ同時期から、この開発計画にある意味関わるようになり、1995年には北朝鮮政府に呼ばれ、自由貿易港の開発について助言を求められました。国連を挙げて東北アジアの平和と繁栄のためにこの計画を推進しようとしているのに
日本政府のこのエリアへの関わりは消極的といわざるをえないですね。日本にとっても日本と東北アジアを最短距離で結び、このエリアが国際的に大きく発展し、東北アジアの平和に貢献することは大変意味のあることだと思います。
Q2:名古屋で行われた地球博で日本にいる朝鮮族の人たちが日韓中のトリリンガルということで注目を浴びたということですが。
A2:(妻)私たちは幼少の頃より家庭や学校ではハングル語、外では中国語と使い分け
会議や集会などでも2ヶ国語を併用しています。地球博では中国語やハングル語を話す人たちが海外から大勢来ましたので、日本語・韓国語・中国語が使える私たちが評価されたのではないかと思います。
Q3:奥様はご主人の助けも得ながら、千葉OKTAの事務局長もされているようですが。
A3:(妻)OKTAという組織は海外に住む700万のコリアンのためのネットワーク組織です。
世界中いたるところに60以上の支部があり、日本でも在日コリアンを中心に活動が盛んです。今日本には5万人以上の朝鮮族が住んでいるといわれていますが、在日コリアン全体から見るとごく少数ですし、日本での歴史も浅いので朝鮮族を中心に設立された千葉OKTAが認められるまで長い時間を費やしましたが、しかし、主人がOKTA本部や日本OKTAの各支部の人たちに根気強く、千葉OKTAの重要性を伝えてくれたお陰で、今では本部の人たちや他の支部から認められるようになりました。海外で活躍するコリアンも在日コリアンの人たちも私たちの民族のために力を尽くしてくれる日本人の気持ちを
理解してくれた結果だと思います。日本人のすばらしいところは根気強く、自分の思いをかなえるために地道に努力するところだと思います。私たちが一番、日本人から学ばなければいけないことですね。
Q4:今、一番関心のあることは何ですか?
A4:(夫)延辺(朝鮮自治州の大都市)や北朝鮮に関しての報道があまりにも偏っているのが気になりますね。延辺がまるで、脱北者や犯罪者の巣のように報道されたりしていますが、延辺は非常に教育水準の高い都市ですし、韓国、ロシアからも多くの観光客が訪れる魅力のある都市です。また、北朝鮮についても拉致問題や貧困などの暗い問題しか取上げません。
北朝鮮の一般の人たちと触れ合った人たちがどれだけいるのでしょうか?
私の知る限り、今の日本人や韓国人、中国人がなくしてしまった純朴さを彼らは持っています。まるで一昔前の日本人を見ているようです。そこに住む人たちのことも少しは考えて人に物事を伝える必要があると思います。
Q5:お二人ともとても仲がいいのですが、国際結婚のカップルが仲良くやっていく秘訣を教えてください。
A5:(妻)謝ることを善しとしない文化で育った私たちは素直に自分の非を認めることが苦手です。しかし、主人はそのことをよくわかっているので、何でも悟るように話しをします。彼が私たちの文化を理解しようと努力してくれているので、私も彼の考え方にあわせないといけないと思います。国際結婚で大切なことは考え方が違ってもお互いの文化を尊重して、理解しようと努力することだと思います。
『朝鮮族のグローバルな移動と国際ネットワーク』
『朝鮮族のグローバルな移動と国際ネットワーク』
「アジア人」としてのアイデンティティを求めて
アジア経済文化研究所 発行
中国に住む朝鮮族が激動する国際社会の中へ飛び出し、グローバルな舞台で活躍する時代になって来ました。言語的才能に加え、世界に広がる同胞ネットワークを武器とする彼らの存在を抜きにして国際経済が語れなくなる日も、すぐそこまで来ています。朝鮮族を軸とする新しい時代局面の到来につき、既に各国で数多くの専門家がさまざまな研究をしており、本書はそれらの論文を初めて一冊にまとめた出色の書であり、国際経済、国際政治、アジア文化の研究者にとり、まさに待望の書です。
李鋼哲(北陸大学教授)
和田春樹(東京大学名誉教授)
船橋洋一(朝日新聞コラミスト)
姜尚中(東京大学教授)
笠井信幸(アジア経済文化研究所理事)他執筆者多数
「アジア人」としてのアイデンティティを求めて
アジア経済文化研究所 発行
中国に住む朝鮮族が激動する国際社会の中へ飛び出し、グローバルな舞台で活躍する時代になって来ました。言語的才能に加え、世界に広がる同胞ネットワークを武器とする彼らの存在を抜きにして国際経済が語れなくなる日も、すぐそこまで来ています。朝鮮族を軸とする新しい時代局面の到来につき、既に各国で数多くの専門家がさまざまな研究をしており、本書はそれらの論文を初めて一冊にまとめた出色の書であり、国際経済、国際政治、アジア文化の研究者にとり、まさに待望の書です。
李鋼哲(北陸大学教授)
和田春樹(東京大学名誉教授)
船橋洋一(朝日新聞コラミスト)
姜尚中(東京大学教授)
笠井信幸(アジア経済文化研究所理事)他執筆者多数