本当の教養とは? 日本を知ること
本当の教養とは? 日本を知ること
12月号より神社を通して、日本文化を伝える神社のポータルサイト『神社人』の運営者、東條英利さんのコラムがスタート
現代は、情報社会です。私たちは、常日頃あらゆる媒体から情報を吸収し、自らの脳内に蓄積しています。しかし、これを私たち、日本人としてカテゴライズした時はどうでしょうか。十分な知識以上に何か忘れてはいないでしょうか。実は、私たち日本人は、想像以上に自分たちのことを知りません。これは、国際社会で、日本人が、リーダーシップを発揮できていないことと無縁ではありません。それは何故でしょうか。
日本では国際感覚という言葉を捉えた時、多くは、英語が話せる、海外事情に精通している、といったニュアンスを感じられる方が多いと思いますが、これは、あくまで手段であって本質ではありません。実は、その本質とは、ナショナル・アイデンティティの相互理解にあります。しかし、多くの日本人は、その誤解から、無教養という烙印を押されてしまうのです。何故なら、教養は知識とは全くの別物だからです。これは英訳すると分かりやすいのですが、教養は、「カルチャー」であって、私たちが本来、生まれ持った社会背景そのものになります。しかし、これが分からないということは、その人が社会性を帯びた人格を有さずに育てられてきた、そう思われるのです。
例えば、日本の建国記念日の建国時期、正月を祝う意味、日本人が曖昧と言われる根拠など、考えたことはありますでしょうか。実は、これら全ては、日本国固有の観念、神道と関係しています。現在、私が全国の神社情報を集め、発信しているのも、実は、こうしたルーツと向き合う大切さを共に学ぶ仲間を全国に広げていきたいからです。私たちの住む日本は本当に素晴らしい国です。そして、そんな良さを知ることは、国際人としての感覚を養うだけではなく、日本人としての喜びを知り、この氾濫した情報社会でも、自分らしさを失わずにいられると信じています。皆さんと当コラムを通じて、そんなポジティブな感性にお役立て頂ければ幸いです。
(神社人運営者 株式会社カルチャージ代表 東條英利 )
東條英利氏・・1972年生まれ埼玉県出身、株式會社カルチャージ代表取締役。東條英機の直系曾孫にて、第18代目当主。日本独自の社会公益事業モデルを模索し、神社並びに神道の存在に着目。神社を通じたカルチャー・ツーリズムを提唱し、新たな地域コミュニティと文化エンターテイメントの再生を目指している。
神社人 HP http://jinjajin.jp/
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