高島平の中国人看護留学生の送別会
高島平の中国人留学生の送別会
3月19日にコミュニティーカフェ・高島平駅前で、高島平団地で生活をしていた中国人看護留学生20人の為の送別会が行われた。当日は、センターに入りきれないほどの大勢の人でにぎわい、留学生や彼女たちをサポートする有志の人たちの手作りのギョーザなどが振舞われた。
彼女たちより高島平の人たちに感謝の意味を込めて、
『栄光の架橋』の歌のプレゼントがあった。
誰にも見せない泪(ナミダ)があった
人知れず流した泪があった
決して平らな道ではなかった
けれど確かに歩んで来た道だ
あの時想い描いた夢の途中に今も
何度も何度もあきらめかけた夢の途中
いくつもの日々を越えて 辿り着いた今がある
だからもう迷わずに進めばいい
栄光の架橋へと…
2004(H.16)年、NHKのアテネオリンピックのテーマ曲で、
男性デュオ“ゆず”の歌です。(作詞 北川 悠仁 )
お祝いに駆けつけた関係者の皆さんより
彼女たちを讃える心温まるメッセージや詩の朗読があった。
毎日が国家試験の対策の特訓。20名みんなで揃って合格が彼女たちの目標だったが、まだ日本に来て1年の人たちにはとても大変なことだったであろう。
いつも滞在先の確保に苦労すると担当のNPOの方のお話があったが、高島平の人たちの歓迎は本当に嬉しかったようだ。
留学生の為の料理教室や高齢者の人たちとの高島平散歩の会など、地域の人達に暖かく迎えられた彼女たちはとてもいい思い出になったと高島平の人たちへの感謝の気持ちを語った。
日本の少子高齢化による医療人材の不足は大変深刻な問題の一つだ。正看護婦の国家試験の結果はまだ出ていないが、准看護婦の試験にはすでに全員が合格しているので、4月からは晴れて看護師として配属される。厳しい医療の現場では外国人だという言い訳は通用しない。本当は不安も大きいであろう。その上、この東日本を襲った大震災を体験。中国の家族からも帰国するようにとの連絡が絶えなかったという。
しかし、一人として帰国を希望するものはおらず、一人ひとりの挨拶では、これからの看護師としての生活を楽しみにしていると語っていた。日本で高齢者の為に働きたい。看護師としての自分を磨きたいと厳しい関門を切り抜けて日本に来た彼女たち。4月にはまた第3陣の後輩たちもやっていくる。看護師の仕事に国境はない。彼女たちのあこがれのナイチンゲールの様に日本で国境を超え、『日中の架橋』となるべく活躍する彼女たちをこれからも応援していきたいと思う。