2024/11/19 00:41

編集者より

日本人にとって働くこととは?出産とは? 《古事記から読み解く》

編集者より

 

日本人にとって働くこととは?出産とは?

《古事記から読み解く》

 

【労働は神の罰か、祝福か】

中西教授は『古事記』『日本書紀』から、どのような「日本人としてのナショナルアイデンティティ」、すなわち「心の拠り所」を学んだのだろうか。 たとえば、我々の日々の労働に関しても、旧約聖書と日本神話ではまったく異なる見方をしている。旧約聖書では、それまで楽園で果実を食べて遊んで暮らしていたアダムとイブが、ある日「善悪を知る木の実」を食べてしまった「原罪」に対して、男には「労働」、女には「産みの苦しみ」という「罰」を与えた。 すなわち、労働とは神の罰なのである。そう考えると、労働者は早くお金を貯めて退職し、「楽園」たとえば海岸でのんびり寝そべって暮らす生活を夢見る。

一方で日本の労働についてですが、最高神である天照大神でさえも、高天原に田んぼを持っており、農業に携わっていますし、神聖な機織りをする機屋で女たちを監督して機を織らせていもいました。 つまり日本では至高神である天照大神でさえも、「労働」に携わっていたのです。『日本書紀』に収める天孫降臨のところの「一書(あるふみ)に曰(いわ)く」(第9段、第二の一書)によれば、「天照大神が天上でつくっている稲穂を授けて地上に下ろさせた」と言いますから、日本人が地上で営んでいる農業は、天の世界の天照大神の稲をいただいたことによるのです。人間が働くことは神の罰ではなく、むしろ神から祝福されているという労働観です。 日本の場合、国民統合の象徴である天皇陛下が、毎年、田植えや稲刈りをされています。それを「何とみっともない」と思う人はほとんどいないでしょう。素直に「ありがたい」と感じる人の方が圧倒的に多いはずです。日本人にとって労働は喜びなのです。

【現代経営学は日本神話の労働観に近づいている】

同じ仕事をしながら、罰せられていると思うのと、祝福されていると感じるのと、どちらが元気が出るだろうか。高齢化社会になって、80代でも健康なお年寄りが多い中で、定年後20年も年金を貰って「楽園」で寝そべっている生活がいいのか、それとも自分の経験や技術を生かして、世の中に貢献する生活がいいのか。現代の経営学では、従業員が仕事の中に社会貢献、生きがい、人とのつながりを得られるようにして、従業員満足と企業業績の両立を図る傾向が強くなってきている。この人間性重視の傾向は、旧約聖書よりも日本神話の労働観の方がより適合している。外国では仕事に出世と金しか求めない人々がまだまだ多く、日本人はそんな世界には何となく違和感を持ちながらも、周囲に合わせて生きていくしかないから、当然、元気も出ない。そこで『古事記』『日本書紀』を読んで、労働は神から与えられた祝福と捉える労働観が自分の民族の考え方だと知れば、同じ仕事をするにしても元気が出るし、職場をその方向に引っ張っていこうという気概も生じよう。神話が与える「心の拠り所」が元気を生ずるとは、こういう事である。

【「産みの苦しみ」か、命の継承の神聖性か】

旧約聖書で、女性への罰として「産みの苦しみ」を与えたという点も、日本人には非常に違和感がある点だろう。日本人が住む日本列島は、神と契約を結んで住むことを許された土地ではなく、イザナキの命、イザナミの命という男女の神が結婚して生んだ、神の命が宿る国土と受けとめられていました。ですから、生殖自体も神がなさっていたことで、人間の生殖はそれに倣ったものということになります。だから、祝福された行為と言うべきで、もちろん神の罰なんかではありません。それにしても、人間の生活を成り立たせる上で「労働」と「生殖」はどちらも欠かせません。それらを両方とも「神の罰」と見る神話と「神の業」と見る神話のへだたりは、ものすごく大きなものです。

ウーマン・リブの運動で、女性には「産まない権利」がある、などと主張するのも、無意識のうちにも「産みの苦しみ」を神の罰とする旧約聖書的な発想があるからではないか。
日本神話では結婚を通じた生命の継承を重視する。たとえば天照大神の孫のニニギの命がこの国土に降りたち、山の神の娘を娶って生まれた火オリの命(山幸彦)が海の神の娘と結ばれ、その孫が神武天皇となる。
すなわち生殖によって、天、山、海の命が皇室に流れ込み、それが国民一般に継承されている。その命の継承を行う貴い務めに伴うのが、女性の「産みの苦しみ」なのである。古来から、日本の女性の地位が高いのも、生命の継承の神聖さを日本神話が教えていたからではないか。 この点を、神話を通じて、現代の日本人がもっとよく理解すれば、少子化という傾向も覆せるかも知れない。それは日本の新しい活力となろう。

【『アバター』の大ヒットが意味するもの】

わが国の国土がイザナキ、イザナミの結婚によって生まれた「神の命が宿る国土」であるという自然観も、旧約聖書にはないものである。 人間もこの国土も、神の命の継承によって生まれたもので、言わば血を分けた兄弟である。このように国土を神聖なものと考える神話から、日本人の自然観が形成されている。
3D映画の傑作『アバター』では緑豊かな惑星を舞台として、そこにする長身の異星人が登場する。彼らは神聖なる大木と命をつなげ、崇めている。まさに日本神話の世界である。その大木を最新兵器で倒した人間たちは、現代の物質文明のモデルである。
この映画がアメリカでブームになると、「アバター症候群」が起きたという。あの緑豊かな三次元の世界で、リアルに自然との共生を感じられる映画を見た後、アメリカの大都市で無機質な日常に戻った時に、うつ状態になってしまうという。 しかし日本人は「アバター症候群」を起こす恐れはない。国土の7割近くが森林であり、また大都市でもそこここに鎮守の森を持った神社がある。
『アバター』の大ヒットは、国土と命のつながりを観ずる自然観が、欧米社会でもようやく広がりだした、という事実を示している。その事を数千年前から教えているのが、日本神話なのである。わが国が環境技術の先進国であるのも、国民の間で国土を神聖と感ずる感性が長い歴史伝統を通じて、受け継がれてきたからであろう。
日本神話をひもといて、その自然観をより自覚的に受け継ぐことで、わが国は世界の環境保護をリードできるだろう。それはわが国に新たな元気をもたらす。

【『古事記』がもたらす日本の元気】


以上、見てきたように、日本神話は労働観、婚姻観、自然観のいずれにおいても、21世紀の世界を導くに足る知恵が込められている。日本神話の如き多神教を未開の宗教とし、キリスト教のみを近代的な宗教とする考え方は19世紀的である。
日本神話は、現代世界の様々な問題を解決するための豊かなヒントを提示しているのである。日本人が『古事記』『日本書紀』を学び直して、そこから世界の諸問題に対する日本独自の解答を示したら、それは世界への大いなる貢献であるとともに、日本の明日を開く元気をもたらすだろう。(国際派日本人養成講座 より)

 

大家族制度の復活で社会的コストの低減が可能に

編集者より

 

大家族制度の復活で社会的コストの低減が可能に
 
アパグループ発行のAPPLE TOWN での元谷代表とハッサンバーレーン大使の対談の一説です


元谷 日本には元々いいシステムがたくさんあったのですが、戦後アメリカによってどんどん変えられてしまったのです。 これを取り戻して行こうというのが、私の活動になります。取り戻したいもののひとつが、大家族制度です。三世帯が同居していれば、親から子供、そして孫へ と様々な知識の継承を行うことができます。また親が働いていても、祖父母が子供の面倒をみたり、逆に年老いた祖父母の介護を子供や孫が行ったりすること も。しかし今や核家族からさらに進んで個家族の時代になってきています。私はもう一度税金による誘導で、大家族制度に戻るべきだと考えています。

ハッサン 私も本当にそう思います。「エコノミスト」は、アメリカ、ヨーロッパ、日本の経済状況の比較・分析も行なっ ていましたが、日本は他の二地域に比べて健全という結論でした。ただひとつ問題は、日本から伝統的な習慣が消えたことだというのです。六十五歳以上が人口 に占める割合が約二五%近くになってきている日本の現状を考えると、これらの人々のケアに要する費用が多額なものになることが予測されます。これに対する 解決策が大家族制度の復活だというのですね?

元谷 そうです。日本は元々血縁を中心とした部族社会でした。中東などもそうだと聞いています。それが欧米化の波によって個家族化し、高コスト社会を形成することになってしまいました。

ハッサン 大家族主義は大事です。今の日本の問題は人々がなかなか結婚せず、子供を作らないことにあります。独身の高齢者が増えると、社会は益々変な方向に向かってしまうと思います。大家族主義を早急に推進する必要があるでしょう。

元谷 そうです。また家族がいれば皆幸せな気持ちになれるはず。孤立死や孤独死、ホームレスなども大家族なら吸収できるのです。一方個家族という分断は、コストアップと寂しさを生み出すだけ。人生、家族ほど大切なものはありません。

ハッサン 代表は日本の問題に焦点を当てた文章をもっと書いてください。そして日本のシステムをどんどん見直すべきでしょう。

 本当に色々な面で大切なことですね。一度、元谷代表のご自宅でのある会合に同席させていただいたことがありますが、とても家族を大切にされている雰囲気が伝わってきました。世間一般では、右翼的なイメージもありますが、その考え方も家族を大切に思う、国を大切に思う心からのものだと思います。

 

http://www.apa.co.jp/appletown/bigtalk/bt1208/index.html

 

スタントメソッドを学んで no.16 25 年間で目に見張る進化を遂げたタントメソッド

編集者より

 

25 年間で目に見張る進化を遂げたスタントメソッド

 

 

11 9 日(金)、早稲田大学で、モチベーションを高める教育法のシンポジウムが行われた。延べ 20 名以上が発表するといった今までにはないシンポジウムであった。その一番の特徴は、今まさに『モチベーション』の講義を受けている現役の学生 13 名(2012 年卒業2 名を含む)によるプレゼンであった。その様子は、まさにスタントメソッドの教室からの LIVE 中継のようだった。 

 

 

 

参加者の多くは、まだ勉強の最中の学生の発表と聞いても、ピンと来なかった人もいたのではないかと思う。しかし、私は、彼らの発表をとても期待していた。というのも彼らこそ、モチベーション教育を今まさに体感し、日々変化を感じ取っている人たちだからだ。私も、ほぼ 3 年に渡り多くの学生さんの体験談を聞き、クラスででくわした感動的な場面を思い出していたが、結果は想像以上だった。一人一人の発表が、その場で発表できるうれしさで満ちていたプレゼンであった。

 

最後に発表した 2 人などは、授業を受けてまだ1ヶ月。しかし、その効果たるやすさまじいものであった。

 

 

 

 

私も今まで多くの学生のプレゼン大会に参加したことがあるが、こんなに自信を持って楽しそうにプレゼンを行う学生を見たのは初めてだ。しかも全員が同じテーマで話をするのにひとつとして同じようなプレゼンがない。みんなが自分の個性を前面に出したプレゼンあった。学生の個性もさまざま。社会から見捨てられた元『 MONSTER  STUDENT 』、うつで闇の中にいた学生、人生の目標を見失っていた学生、津軽三味線の演奏を取り入れる学生もいた。

 

 

 

みんな自分が『スタントメソッド』のモチベーション教育のクラスで得た自信に満ちていた。スタント教授の『どんな学生のモチベーションも上げる』という果てしない挑戦は、ほぼ成功を収めたといっても過言ではないと思う。あとは、私のプレゼンでも僭越(せんえつ)ながら、保護者を代弁する立場として申し上げた『教育者の学生を絶対にあきらめない』という決心だと思う。

 

最後に、 MONSTER  STUDENT から今では学生のリーダーとして変貌を遂げた廣松君の論文の一説を紹介したい。

 

 

 

中略ーースタント先生は、勉強しない大学生を、それからそれを容認する社会を、このままではだめだと考え、その現状を変える為に尽力されていることを身を持って伝えてくださいました。それは、私に取って心強い味方ができた瞬間でした。つまり、スタント先生の人としての存在が私にとって、大きな励ましになったのです。--それから私は、勉学だけではなく、教師に対して関心を抱くようになりました。早稲田に在籍する教授がどんな人なのか知りたいと思うようになりました。講義の中身だけでなくどうしてその分野の研究をするようになったのか、講義に出席して話を聞くだけでなく、積極的に教授の部屋をノックしては、その教授に話を聞いて学習意欲を高めました。ーー

 

教育者の皆様、知識は勿論重要ですがそれ以前に学生達は、なぜ勉強するのか?どんな思いで先生は教鞭をとっているのか?先生はどんな人なのか?先生の夢は何なのか?今何に挑戦しているのか?それを先生の言葉で聞きたいのではないかと思います。また、先生が『本気で学生達を救おうと決心』(ここでいう『本気』とは学生達の将来を投げ出さないということ)すれば、このモチベーション教育のクラスで起こっている奇跡のようなことがご自分のクラスでも起こると確信しています。将来の進路決定が間近な子を持つ親として一日も早くその日が来ることを願っております。(グローバルコミュニティー編集長 宮崎計実)

 

『感動を受ける自分』から『人を感動させる自分へ』

SAMURAI.JP の活動が朝日新聞で紹介されました。

編集者より

SAMURAI.JP の活動が朝日新聞で紹介されました。

日本の職人文化・伝統の技術を海外に発信!!

 http://samurai.jp/ の田川代表の活動が朝日新聞で紹介されました
田川さんは、26年前から、SAMURAI SPIRITのある日本人を撮り続けているカメラマンです。

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