南米日系社会でも活躍されている井上祐見さんからの応援メッセージです
こんにちは 私は南米など海外での活動もさせて頂いている
歌手の井上祐見と申します。
この度は国際紅白歌合戦開催おめでとうございます。
本当は皆さんと一緒にその場所に立って楽しい時間を過ごさせて
頂きたかったのですが、残念ながらスケジュールの都合で参加させて
頂く事が出来ません。
その代わりメッセージと言う形で申し訳ありませんが、
皆さんへ少しだけ私からの思いをお届け出来ればとおもいます。
一輪の夢
「花の咲く場所」
私が幼かった頃 梅雨の頃になるといつも決まった場所に
鮮やかな色のアジサイが咲き、夏になるといつも朝顔が開いていました。
そしてその花は今でもずっと同じ場所で咲いています。
それはきっと毎年毎年その花が咲く事を楽しみに 大切に育てている方が
あるからなんだと思います。
でも、そんな事は大人になるまで特に気にする事はありませんでした。
ただ、私が海外で歌を歌わせて頂くようになった事がきっかけで
路地に咲く花の事を思い返す事が出来ました。
それは私が志をもってブラジルの小さな移住地を回って公演を
始めてからの事です。
ある時ブラジルで本当に苦労をされた芸能界の大先輩に
んな言葉を掛けて頂きました。
「日本には何千人も歌手がいるけど、
人に認められて花が咲く人なんて本当に少ないんだよ。
でも祐見ちゃんは幸せだね~ ブラジルで花が咲いたんだから。
一つの事を一生懸命やっていても 咲く場所がない人がいるんだから
咲く場所なんてどこでもいいんだよ!
祐見ちゃんは一生懸命やっていて、花が咲いた場所が
たまたまブラジルだっただけ。」と
そしてその言葉の中には、
私が種なら ブラジルと言う大地があり 水を与え 太陽があって、、、
そして、それを日本の反対側のブラジルへ届ける手助けをしてくれる人がいたから花が咲いたんだよ。
だから「周りの方に感謝する気持ちを忘れないで」と云う意味も
含まれていたと思います。
これから海外に出ようとする人達。
海外から日本へ来られた人達。
海外の方を向かえようとする人達。
場所が何処であっても、
それぞれの役割の中で花が咲くことがあるでしょう
種も大地も水も太陽も其々に役割があるように
見守る全ての人たちに役割があって
其々の花が咲くのだと思います。
仮に私の様に歌手という一つの職業の中でも
それぞれ 咲き方は違ってもいいと云う事です。
私は移住歌を歌う歌手として ブラジルで小さな小さな花を咲かせました。
その花を咲かせただけでも 私が歌手になった意味はあると思います。
私が希望を胸にブラジルへ行ったように
日本にも 海外からたくさんの方が
色々な思いを胸に来日されている事と思います。
そんな方々が 日本で、そして祖国で其々の花を咲かせる事が出来る様に
受け入れて下さる皆さんが
少しだけお手伝いをしてあげて欲しいんです。
無理に大きなことをしてあげて欲しいのではありません。
ちょっとした力がたくさん集まれば大きな力になります。
私が南米で多くの皆さんに助けていただいたように
日本に来ている海外の方々にちょっとだけ手を貸してあげて下さい。
仮に挫折しても大丈夫。
夢は一つじゃないのですから
また違う夢を見ればいいんです。
でも、どんな時でもそっと見守ってくれたり
時には厳しく背中を押してくれる人や傍にいてくれる人が必要です。
もちろん夢が叶ってもそれが終りではなく、
夢を大きく広げる事も 次の花を咲かせる事になります。
私達のように夢を持って海外に出てゆく人。
そして海外から夢を育てに日本に来る人
その種を大きく花開かせるには大地であり、太陽・水・空気
そして栄養を与えて下さる人達が必要です。
花は一度咲いて枯れますが、
毎年生まれ変わる花でも良いと思います。
実を結ぶために咲く花でもいいし
日本の桜のように、木に咲く花でもいいと思います。
一度花を咲かせた木は 綺麗に咲く事を覚えます
ですから、これからも一番難しい最初の花を皆さんで
咲かせてあげてください。
花が咲くのを見る事が、その人の花となる事もあります。
「花の咲く場所」それは其々の心の中にもありますから・・・
そして夢を持って歩いている人は
いつも感謝する心を忘れないで下さい。
そして
自分の周りにも目を向け
夢を追いかける人がいたら、
あなたも少しだけでいいから
手を貸してあげてください。
あなたが周りにしてもらっているように。
多くの皆様に感謝を込めて
<あなたに逢えてよかった> 井上祐見
井上さん素晴らしいメッセージ本当にどうも有り難うございました。
次回の国際紅白歌合戦にはぜひともお越しいただきたいと思います。今後も益々のご活躍をお祈りしております
国際紅白歌合戦 実行委員会 代表 宮崎計実